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東京高等裁判所 昭和53年(行ケ)74号 判決

請求原因一ないし三の事実は、当事者間に争いがない。

右事実によれば、原告は、権限を授与していた東北新社を介して、昭和四七年一一月一一日、タイヨーに対し本件商標権について通常使用権を許諾し、タイヨーは、これに基づき、本件審判の請求の登録がされた昭和五一年六月一四日の前三年以内に当る時期を含む、少なくとも昭和四七年一一月ころから昭和四九年一月九日までの間、日本国内において本件商標又はこれと同一性のある商標をその指定商品に当る子供用のシヤツ、ブリーフパンツ等に使用したというのであるから、本件審決は、商標法第五〇条の規定にかかる登録取消の事由につき、事実を誤認したものであり、違法に帰するものといわなければならない。

よつて、本件審決の取消を求める原告の本訴請求を認容する。

〔編註〕 本件における審決理由の要点および審決の取消事由は左のとおりである。

本件審決の理由の要点

本件商標の構成、指定商品及びその登録出願、設定の各日は、前項記載のとおりである。

請求人(被告)は、請求の理由として、「被請求人(原告)は、本件商標が登録された昭和四六年七月三一日以来今日に至るまで、本件商標をその指定商品について日本国内において使用した事実がなく、また、本件商標の使用を他の者に許諾し、その専用使用権者又は通常使用権者がこれを使用したという事実もない。右登録後すでに三年以上経過しているので、右は商標法第五〇条第一項の規定に該当する。」と述べるところ、被請求人は、現在にいたるまで、本件商標がその指定商品について使用されたとの事実に関して、何らの証拠をも提出していないし(昭和五一年六月一四日本件審判の請求の登録がされた。)、本件商標をその指定商品について右期間中使用していないことについて正当な理由があつたとの主張もしていない。したがつて、本件商標は、商標法第五〇条の規定により、その商標登録を取消すべきものである。

本件審決の取消事由

原告は、本件審判請求の登録のあつた日である昭和五一年六月一四日前三年以内に本件商標をその通常使用権者をして使用させていたものである。

すなわち、本件商標は、原告より株式会社東北新社(以下、「東北新社」という。)にその管理が委託されていたところ、右委託に基づき、東北新社は、昭和四七年一一月一一日、タイヨー商事株式会社(以下、「タイヨー」という。)に対し、本件商標権について通常使用権を許諾し、タイヨーは、これに基づき、少なくとも同月ころから昭和四九年一月九日までの間、日本国内において本件商標又はこれと同一性のある商標をその指定商品に当る子供用のシヤツ、ブリーフパンツ等に使用した。したがつて、本件商標については、審決認定の商標法第五〇条の規定にかかる登録取消の事由は存しない。

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